連載 内視鏡の読み方
制酸剤投与による質的診断が可能になった,H. pylori未感染粘膜におけるたこいぼびらん様病変の1例
秋山 英俊
1
,
上尾 哲也
1
,
安部 真琴
1
,
木本 喬博
1
,
成安 赳彦
1
,
村上 和成
2
1大分赤十字病院消化器内科
2大分大学医学部附属病院消化器内科学講座
キーワード:
H. pylori未感染胃癌
,
NBI併用拡大内視鏡
,
P-CAB
Keyword:
H. pylori未感染胃癌
,
NBI併用拡大内視鏡
,
P-CAB
pp.832-837
発行日 2024年6月20日
Published Date 2024/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003087
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
前庭部の幽門腺領域に好発するHelicobacter pylori(H. pylori)未感染高分化型胃癌は,たこいぼびらんと類似した所見を呈し,vessel plus surface classification system (VSCS)に基づくmagnifying endoscopy simple diagnostic algorithm for early gastric cancer (MESDA-G)を用いても癌と診断することが難しいと報告されている.今回われわれは,前医生検でGroup 5と診断されたH. pylori未感染粘膜における前庭部たこいぼびらん様病変に対して制酸剤(potassium-competitive acid blocker;P-CAB)を投与することで質的診断が可能となった1例を経験したので報告する.
Copyright © 2024, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.