連載 内視鏡の読み方
腫瘍長径6mmながらSM2,静脈侵襲陽性を認めた胃底腺粘膜型腺癌の1例
照山 直樹
1,2
,
上尾 哲也
1
,
安部 真琴
1
,
秋山 英俊
1
,
九嶋 亮治
2
,
村上 和成
3
1大分赤十字病院消化器内科
2滋賀医科大学附属病院病理診断科
3大分大学医学部附属病院消化器内科学講座
キーワード:
胃底腺粘膜型腺癌
,
NBI併用拡大内視鏡
Keyword:
胃底腺粘膜型腺癌
,
NBI併用拡大内視鏡
pp.1584-1590
発行日 2023年10月20日
Published Date 2023/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002850
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胃底腺型胃癌は,2010年にUeyama・Yaoらがgastric adenocarcinoma of fundic gland type (chief cell predominant type)という名称で提唱した低異型度の胃腫瘍である.その後,田邉・岩下らがその病理組織学的態度の違いに着目し,胃底腺型胃癌の組織亜型として,胃底腺への分化のみならず腺窩上皮や頸部粘液腺への分化も示す腫瘍として胃底腺粘膜型腺癌を提唱した.すなわち胃底腺型胃癌は組織学的に,表層部は非腫瘍上皮で胃底腺への分化のみを示す狭義の“胃底腺型腺癌”と,胃底腺に加え,腺窩上皮への分化も示す“胃底腺粘膜型腺癌”とに分類される.
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