特集 内科医が知っておくべき,肛門疾患の基礎知識
3.痔 瘻
松田 聡
1
,
尾田 典隆
1
,
新井 賢一郎
1
,
相川 佳子
1
,
松永 篤志
1
,
川上 和彦
1
1松田病院大腸肛門病センター
キーワード:
肛門周囲膿瘍
,
痔瘻
,
痔瘻の分類
,
痔瘻の診断
Keyword:
肛門周囲膿瘍
,
痔瘻
,
痔瘻の分類
,
痔瘻の診断
pp.379-387
発行日 2024年3月20日
Published Date 2024/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002985
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内科医にとって痔瘻は三大痔疾患のなかで最も「遭遇したら困る」疾患ではないだろうか.「とりあえず」の注入軟膏を処方しても改善は見込めず,外科治療しかないので患者に治療指針を示すことが困難である.しかしながら初診で内科医を訪れる痔瘻患者は多く,その後の診療の流れを決定づけるため初診医の果たす役割は大きい.早期に痔瘻の可能性に気づくこと,フルニエ壊疽,クローン病,痔瘻癌など緊急を要する疾患を見逃さないことが患者に大きな益をもたらす.痔瘻の診断は視診・指診が重要で経験を要するが,やみくもではなく痔瘻の基礎知識を押さえたうえでポイントを確認しながら診察を行うことが精度を上げる近道である.
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