特集 肛門疾患手術入門─痔核・痔瘻・裂肛
Ⅱ.痔核 2)合併病変を伴う全周性痔核に対する結紮切除術(LE)
松田 聡
1
,
尾田 典隆
1
,
新井 賢一郎
1
,
相川 佳子
1
,
松永 篤志
1
,
川上 和彦
1
1松愛会 松田病院
キーワード:
全周性痔核
,
結紮切除術
Keyword:
全周性痔核
,
結紮切除術
pp.1925-1933
発行日 2022年12月15日
Published Date 2022/12/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000003074
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
痔核は日常診療において多く遭遇する疾患であり,一般医療機関から専門施設まで幅広く診療されるcommon diseaseである。ALTA(aluminum pstassium sulfate hydrate tannic acid)が台頭した現在も痔核手術のgold standardは結紮切除術(ligation and excision:LE)と考えられている。その理由として,根治性に優れること,あらゆるタイプの痔核に適応できること,合併病変への対応が容易であることなどが挙げられ,外科医必修の手術手技の1つである1)。一方で症例によって難度はさまざまであり,とくに全周性痔核に対するLEは狭窄や浮腫などの術後合併症を起こしやすいうえに,慢性裂肛,肛門狭窄,肛門ポリープなどの合併病変を伴うことが多く,経験豊富な外科医さえも悩ませることがある。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.