特集 非乳頭部十二指腸腺腫・癌の診療方針
2.十二指腸の観察法―定型的十二指腸内視鏡観察法の成績と確立に向けて
松井 崇矩
1
,
小塚 和博
1
,
小原 英幹
1
1香川大学医学部消化器・神経内科
キーワード:
十二指腸
,
スクリーニング
,
観察法
Keyword:
十二指腸
,
スクリーニング
,
観察法
pp.1477-1483
発行日 2023年10月20日
Published Date 2023/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002834
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
近年,上部消化管内視鏡検査にて注目すべき病変が変遷しつつあり,十二指腸病変もターゲットの一つである.しかしながら,十二指腸の内視鏡観察手順は定まっていない.そこでわれわれは十二指腸を網羅的に観察するための7部位,各1枚撮像をベースとした合計7枚撮像の7 Pictures Rule(7PR)と呼称する定型的内視鏡観察法を考案した.7PRの観察能とともに,観察困難部位やスコープ径別の特徴を検討した.7PR成功率は,概ね良好な結果が得られた一方で,通常径内視鏡に比し超細径内視鏡は水平部の観察成功率が有意に低いことが明らかになった.管腔内でのスコープの動きやそのスコープ径別特徴を理解しつつ,より最適な十二指腸観察手順を定型化することが望まれる.
Copyright © 2023, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.