特集 非乳頭部十二指腸腺腫・癌の診療方針
巻頭言
庄 雅之
1
1奈良県立医科大学消化器・総合外科
pp.1469-1470
発行日 2023年10月20日
Published Date 2023/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002832
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非乳頭部十二指腸腫瘍は,日常診療においては遭遇する機会が増えている.理由は明らかではないが,増加する他癌種と同様に,社会の高齢化や内視鏡診断技術の進歩と関連しているものと推測しうる.なかでも十二指腸癌は,人口10万人当り6例未満とされる希少癌に属する疾患であるが,希少癌ゆえに明確な標準治療といえるものはなく,臨床現場では治療計画に苦慮することも多い.また,十二指腸の解剖学的特性から,診断・治療においてはさまざまな難しい側面がある.とくに治療においては,外科手術,内視鏡治療,薬物療法,放射線治療,あるいはそれらの組み合わせを含めていくつかの選択肢がある.さらに個々の治療法の必要性,妥当性の判断や検証は難しいことも多い.
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