特集 消化管出血のマネジメントが変わっている? ―最新情報と診療の実際
2.各論(4)小腸出血に対する診断・治療ストラテジー
橋元 幸星
1
,
矢野 智則
1
1自治医科大学内科学講座消化器内科部門
キーワード:
原因不明の消化管出血
,
バルーン小腸内視鏡
,
gel immersion法
Keyword:
原因不明の消化管出血
,
バルーン小腸内視鏡
,
gel immersion法
pp.1395-1402
発行日 2023年9月20日
Published Date 2023/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002808
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カプセル内視鏡およびダブルバルーン内視鏡(DBE)の発売以降20年が経過し,小腸出血の診断および治療が多くの医療機関で実施できるようになった.小腸出血は「小腸内視鏡診療ガイドライン(2015)」に基づき,造影CT,カプセル内視鏡,バルーン小腸内視鏡を中心に診断される.小腸出血のうち,とくに血管性病変は異時性・異所性再発が多く診断や治療に難渋する.小腸の診断および治療モダリティが進歩しているとはいえ,依然として内視鏡治療には限界があり,背景疾患の治療や薬物療法による予後改善も試みられつつある.リスクに応じた適切なフォローアップを行うことや専門施設との連携が非常に重要な疾患であることを認識し,診療に当たる必要がある.
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