特集 臨床に必要な消化管アレルギー疾患
5.新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症
新井 勝大
1
1国立成育医療研究センター消化器科・消化管アレルギー科
キーワード:
食物蛋白誘発胃腸炎
,
食物蛋白誘発直腸大腸炎
,
食物蛋白誘発胃腸症
,
新生児・乳児
Keyword:
食物蛋白誘発胃腸炎
,
食物蛋白誘発直腸大腸炎
,
食物蛋白誘発胃腸症
,
新生児・乳児
pp.681-687
発行日 2023年5月20日
Published Date 2023/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002634
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新生児・乳児期に発症する消化管アレルギーのうち,非IgE依存性の細胞性免疫がかかわる病態を新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症と定義されているが,その罹患部位や重症度により多彩な症状をきたすことが知られている.その診断においては,症状に関連した鑑別疾患を除外しつつ,必要に応じて抗原特異的リンパ球刺激試験や負荷試験,内視鏡検査を要することもあり,専門性の高い医師との連携が重要となることが少なくない.治療に際しては,抗原除去のための高度加水分解乳やアミノ酸製剤の使用,食事制限が中心となり,時に絶食やステロイド薬の使用を要することもあるが,確立され承認された薬物療法が乏しいことから,治療薬の開発が待たれている.
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