特集 臨床に必要な消化管アレルギー疾患
4.好酸球性消化管疾患(4)好酸球性胃腸炎b.治療
栗林 志行
1
,
石原 眞悟
1
,
保坂 浩子
1
,
浦岡 俊夫
1
1群馬大学大学院医学系研究科消化器・肝臓内科学
キーワード:
好酸球性胃腸炎
,
ステロイド
,
生物学的製剤
Keyword:
好酸球性胃腸炎
,
ステロイド
,
生物学的製剤
pp.673-680
発行日 2023年5月20日
Published Date 2023/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002633
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
好酸球性胃腸炎の治療にはステロイドや食物除去療法,抗アレルギー薬などが用いられてきた.好酸球性食道炎に比べていずれもエビデンスは十分ではないが,それぞれ有効性が示されている.多くの症例で全身性ステロイド投与が有効であるが,ステロイド抵抗例もある.また,ステロイドが有効である症例の多くがステロイドを漸減すると再燃してしまうと報告されている.食物抗原の同定は非常に困難であることから,原因抗原となりやすい4~6種類の食物を除去する食物除去療法が行われるが,食物除去療法が有効であっても継続は困難であることが多い.近年では,生物学的製剤の開発が行われており,有効な治療法の確立が望まれている.
Copyright © 2023, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.