特集 消化管狭窄に対する内視鏡的バルーン拡張術
5.EBD後のステロイド局注の有用性
由雄 敏之
1
,
藤崎 順子
1
1がん研有明病院上部消化管内科
キーワード:
食道良性狭窄
,
EBD
,
ステロイド局注
,
術後吻合部狭窄
,
内視鏡的切除術後狭窄
Keyword:
食道良性狭窄
,
EBD
,
ステロイド局注
,
術後吻合部狭窄
,
内視鏡的切除術後狭窄
pp.523-528
発行日 2023年4月20日
Published Date 2023/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002597
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食道の良性狭窄の原因として以前は消化性潰瘍による狭窄を多く認めたがPPIの普及により減少し,食道癌治療後の有害事象が多くを占めている.内視鏡的バルーン拡張術が広く行われているが,何度も拡張を要することがあり再狭窄も少なくない.その改善策として拡張術に伴うステロイド局注の治療成績が報告されている.食道術後吻合部狭窄においては無作為比較試験が複数行われており,拡張術時にステロイド局注を行うと拡張回数,再狭窄率の減少に一定の効果がある.近年増加している内視鏡的切除術後の狭窄に対しても拡張術時のステロイド局注の有効性が期待されるが十分な報告はない.今後の検討により効果的な方法が確立されることが期待される.
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