Japanese
English
治療
酸素マスク使用後に生じた耳介上部のケロイドの手術例
A case of auricular keloids due to the use of an oxygen mask treated with surgical excision
田畑 伸子
1
,
谷田 佳世
1
Nobuko TABATA
1
,
Kayo TANITA
1
1仙台赤十字病院皮膚科
1Division of Dermatology, Sendai Red Cross Hospital, Sendai, Japan
キーワード:
ケロイド
,
酸素マスク
,
病巣内切除
,
ステロイド局注
Keyword:
ケロイド
,
酸素マスク
,
病巣内切除
,
ステロイド局注
pp.640-644
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205489
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要約 73歳,男性.初診の約4年前,下血と胸水貯留で入院した際,酸素マスク使用中に耳介付け根上部に傷ができ,数年後に同部に巨大なケロイドを形成した.保存的な治療は難しいと考え,切除の方針とした.新たな創傷を最小限にするために,ケロイド病巣内の線維化した部分のみ切除し,残した表層を皮弁として皮膚欠損部を被覆した.術後2か月で部分的に再発傾向がみられたが,ステロイド局注を行い術後7か月まで悪化なく経過している.医療機器関連の創傷によってケロイドが発症する可能性に留意し,発症予防と早期の治癒を図ることが大切である.また,耳のケロイドに対して,後療法を併用した外科的治療が選択肢として考えられる.
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