特集 消化管狭窄に対する内視鏡的バルーン拡張術
6.食道癌ESD後狭窄のEBD
高橋 亜紀子
1
,
小山 恒男
1
1佐久医療センター内視鏡内科
キーワード:
ESD後狭窄
,
内視鏡的バルーン拡張術
Keyword:
ESD後狭窄
,
内視鏡的バルーン拡張術
pp.529-535
発行日 2023年4月20日
Published Date 2023/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002598
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ESD後潰瘍が3/4周以上の場合は術後狭窄のリスクであり,亜全周性切除か全周の場合は術後狭窄予防目的でESD直後のステロイド局注を行う.① 対側にESD瘢痕が存在する場合,② 生理的狭窄部,③ GERDなどで元々食道狭窄がある場合は,ESD潰瘍が3/4周以下であっても狭窄しうる.このような予防を講じても狭窄した場合はEBDを行う.EBDでは,通常12~15 mmバルーンを用い,30秒で1気圧ずつ,合計4分で8気圧までゆっくり加圧する.EBDによる裂創部分は治る過程で再び狭窄しうるため,TA局注を行う.EBDにより穿孔した場合は絶食,抗菌薬投与を行い,保存的治療で改善しなければ外科的ドレナージを検討する.
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