特集 Common disease となった潰瘍性大腸炎の現状と診療のコツ
13.潰瘍性大腸炎患者の食事,日常生活の指導および難病助成制度などの社会制度について
長堀 正和
1
1東京医科歯科大学病院臨床試験管理センター
キーワード:
食事指導
,
食事関連QOL
,
就労支援
,
労働生産性
Keyword:
食事指導
,
食事関連QOL
,
就労支援
,
労働生産性
pp.825-829
発行日 2022年6月20日
Published Date 2022/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002245
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
潰瘍性大腸炎患者にとって,たとえ寛解期であっても,日々の食事は最も悩ましい生活課題の一つとなっている.患者はさまざまな情報源から,食事に関する情報を入手して食事に変更を加えるが,必ずしも正確とはいえないweb情報などにより自ら食事の選択を狭め,低栄養やQOLの障害をきたしうる.これらの行動を単に不適切と決めつけるのではなく,その根拠となる考えを引き出し,理解し,適切な食事について一緒に考えていく指導技術が求められている.また,多職種の力を借りながら,患者を,就労・就学支援を含めた必要な社会支援の利活用へとつなげていくことも,潰瘍性大腸炎の専門医師として必要な技術と思われる.
Copyright © 2022, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.