特集 進化する画像診断 ―下部消化管領域
3.下部消化管疾患の超音波診断 ―現状と課題(1)EUS ―大腸腫瘍術前診断における有用性
山田 啓策
1
,
田近 正洋
1
,
田中 努
1
,
大西 祥代
1
,
神谷 友康
1
,
丹羽 康正
1
1愛知県がんセンター内視鏡部
キーワード:
大腸腫瘍
,
EUS
,
細径超音波
Keyword:
大腸腫瘍
,
EUS
,
細径超音波
pp.399-403
発行日 2022年3月20日
Published Date 2022/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002149
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大腸腫瘍の深達度診断において超音波内視鏡(EUS)は,通常内視鏡診断,NBIなどの特殊光を用いた拡大観察,色素拡大内視鏡観察によるpit patternの評価の後に行われることが多い.EUSは早期大腸癌の深達度診断において高い診断能を有する有用なmodalityである.しかし,腫瘍の存在部位や蠕動などの条件により描出困難な病変が存在したり,隆起型病変においては深部減衰により評価が困難となることもあり,EUSにおける深達度診断には課題も存在している.一方,近年EUSはT1b癌に対するESDにおいて深部断端陰性を目指した組織学的完全一括切除の可否を診断できるmodalityとしても有用な検査となりうるとの報告がなされている.
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