Japanese
English
特集 早期胆嚢癌―最新の画像診断と治療
早期胆嚢癌に対するEUSの有用性と問題点
Usefulness and Problems of EUS for Diagnosis of Early Gallbladder Carcinomas
小山内 学
1
,
真口 宏介
1
,
潟沼 朗生
1
,
伊藤 英人
1
,
高橋 邦幸
1
,
桜井 康雄
1
,
春山 恭子
1
,
河上 洋
1
,
網塚 久人
1
,
泉 信一
1
,
渡辺 晴司
1
,
野村 昌史
1
,
吉田 晴恒
1
,
辻 邦彦
1
,
姜 貞憲
1
Manabu OSANAI
1
,
Hiroyuki MAGUCHI
1
,
Akio KATANUMA
1
,
Hideto ITOH
1
,
Kuniyuki TAKAHASHI
1
,
Yasuo SAKURAI
1
,
Yasuko HARUYAMA
1
,
Hiroshi KAWAKAMI
1
,
Hisato AMIZUKA
1
,
Shinichi IZUMI
1
,
Seiji WATANABE
1
,
Masafumi NOMURA
1
,
Haruyuki YOSHIDA
1
,
Kunihiko TSUJI
1
,
Jong-Hon KANG
1
1手稲渓仁会病院消化器病センター
1Center for Gastroenterology. Teine-Keijinkai Hospital
キーワード:
胆嚢癌
,
表面型早期胆嚢癌
,
EUS
,
深達度診断
Keyword:
胆嚢癌
,
表面型早期胆嚢癌
,
EUS
,
深達度診断
pp.49-54
発行日 2000年1月15日
Published Date 2000/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900135
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早期胆嚢癌の発見には表面型を早期に診断する必要がある.EUSは高い局所分解能を有し,病変に近接した状態で観察できるため早期胆嚢癌の診断に最も期待が寄せられている.表面型はEUSでは小隆起あるいは胆嚢壁の肥厚所見として捉えられる.丹念なEUSでの描出を心掛けることで,病変の存在診断,質的診断に加え胆嚢壁層構造の評価により深達度診断に有用な情報を与え得る.しかしながら,EUS診断においてもpitfallが存在する.第一に胆嚢全体が確実に描出できているかどうかの判断であり,周囲臓器を指標とした観察が必要である.第二に,胆嚢壁層構造の第2層(ときに第1層)の低エコー層には固有筋層(mp)に漿膜下層(ss)浅層の一部が含まれるため,外側高エコー層が保たれていてもss癌が存在することである.これらを念頭に置いた診断が重要であり,正しいEUSによる描出手技の確立とさらなる普及が望まれる.
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