特集 内視鏡検査で胃癌見落としゼロを目指して
2 .各論(5)Helicobacter pylori 感染状況別の診断困難例 b.ESD の施行により治癒切除が得られた早期胃癌症例
佐野村 洋次
1
,
東山 真
1
,
平本 智樹
1
,
平賀 裕子
1
,
渡邉 千之
1
1県立広島病院内視鏡内科
キーワード:
早期胃癌
,
ピロリ菌
,
NBI拡大観察
Keyword:
早期胃癌
,
ピロリ菌
,
NBI拡大観察
pp.1331-1338
発行日 2021年8月20日
Published Date 2021/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001943
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Helicobacter pylori(H. pylori)除菌治療の普及によって除菌後胃癌症例を目にする機会が増加しており,H. pylori感染状況に応じた胃癌の特徴を理解しておくことが重要である.胃癌の見落としを防ぐには,白色光観察で胃内すべてを丁寧に観察することが基本であるが,NBIなどの画像強調内視鏡を併用し,胃癌の拾い上げに努める.H. pylori除菌後胃癌の診断には,背景非癌粘膜と病変部の粘膜模様の変化を丁寧に読み取る必要があり,NBI拡大観察を併用することで胃癌と良性発赤陥凹の鑑別を行う.H. pylori未感染胃癌の拾い上げには,部位別特徴を熟知しておく必要がある.
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