特集 内視鏡検査で胃癌見落としゼロを目指して
2 .各論(1)対策型胃癌内視鏡検診で胃癌を見落とさないための工夫
髙橋 徹也
1,4
,
田村 聡
2,4
,
細川 治
3,4
1上大岡TMクリニック
2田村医院
3横浜栄共済病院
4横浜消化器内視鏡医会
キーワード:
対策型胃癌内視鏡検診
,
偽陰性癌
,
ダブルチェック
,
精度管理
Keyword:
対策型胃癌内視鏡検診
,
偽陰性癌
,
ダブルチェック
,
精度管理
pp.1285-1292
発行日 2021年8月20日
Published Date 2021/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001938
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横浜市胃がん内視鏡検診で4年間に発見した胃癌274例のうち12例はダブルチェックで拾い上げられた検査医段階での見落とし胃癌であった.12例中6例は病変に気付いていなかった.4例は病変に注目しているにもかかわらず癌と認識できず生検が行われなかった.2例は生検で癌と診断できなかった.検査ルート(経口・経鼻)や撮影法に差はなかった.画像の網羅性や質,適正生検率はダブルチェックにより年々改善していた.胃癌を見落とさないためには網羅性のある質が高い画像が提出されていることが必要であるが,内視鏡的に癌と診断して適切な生検が施行されるように検診医の病変認識能力を今後さらに向上させることが求められる.
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