消化管がん検診・スクリーニングの手引き
VⅡ 消化管がんの検診・スクリーニングにおけるトピックス ❺ ピ ロリ菌感染胃炎の胃X 線スクリーニングにおけるAIの活用
竹内 千尋
1
,
藤後 廉
2
,
小川 貴弘
3
,
長谷山 美紀
3
,
山道 信毅
4
1東京大学医学部附属病院消化器内科
2北海道大学数理・データサイエンス教育研究センター
3北海道大学大学院情報科学研究院
4東京大学医学部附属病院予防医学センター
キーワード:
胃X線検査
,
スクリーニング
,
萎縮性胃炎
,
AI診断
,
予後予測
Keyword:
胃X線検査
,
スクリーニング
,
萎縮性胃炎
,
AI診断
,
予後予測
pp.1062-1065
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001889
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近年,人工知能(artificial intelligence;AI)の飛躍的進歩により,医療の分野においてもその有効性が数多く報告されてきている.とくに医療用画像を用いたAIによる診断技術の進歩は目覚ましい.少子高齢化が急速に進む日本においては医療従事者の負担を軽減し,増え続ける医療費を削減する役割も期待され,AIの医療分野における重要性が高まっている.本稿では基礎的事項としてAI,とくにディープラーニングによる画像認識を用いた診断技術の報告について触れた後に,本邦における胃のスクリーニング検査として広く普及している胃X線検査(バリウム二重造影検査)画像を用いて,胃がん発生のリスクである萎縮性胃炎に対する実際のAI診断の仕組みと有効性について述べる.併せて,将来的な胃がん発生を予測する前向き試験の結果についても一部紹介する.
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