連載 内視鏡の読み方
胃粘膜下腫瘍様隆起を呈した粘膜内異所性幽門腺の1例
沖元 謙一郎
1,2
,
加藤 順
1,2
,
松村 倫明
1,2
,
明杖 直樹
1,2
,
太田 佑樹
1,2
,
齊藤 景子
1,2
,
新井 誠人
1,2
,
加藤 直也
1,2
,
岸本 充
3
1千葉大学医学部消化器内科
2千葉大学医学部附属病院内視鏡センター
3千葉大学大学院医学研究院病態病理
キーワード：
異所性胃腺
,
胃粘膜下腫瘍
,
異所性幽門腺
Keyword:
異所性胃腺
,
胃粘膜下腫瘍
,
異所性幽門腺
pp.453-457
発行日 2021年3月20日
Published Date 2021/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001738
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粘膜下異所性胃腺は，本来粘膜固有層にあるべき胃腺組織が異所性に粘膜下に存在する状態とされ，胃底腺と幽門腺の境界領域に好発する．丈の低い比較的小さな粘膜下隆起が多発するびまん型と，胃底腺領域に好発し腫瘤様の形態を呈する弧発型の二種類に大別される．このうち孤立性腫瘤を形成するものはhamartomatous inverted polyp （HIP），胃過誤腫性ポリープと呼ばれている．今回われわれは非萎縮胃底腺領域の粘膜固有層内に限局した異所性幽門腺を認め，粘膜下腫瘍様隆起を呈した1例を経験した．鑑別すべき疾患とともに報告する．
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