特集 消化器診療と感染対策―COVID-19を中心に
2.感染性消化器疾患診療における感染対策(4)胆道感染症診療における感染対策
山宮 知
1
,
入澤 篤志
1
1獨協医科大学医学部内科学(消化器)講座
キーワード:
急性胆管炎
,
急性胆囊炎
,
院内感染
,
薬剤耐性
,
COVID-19
Keyword:
急性胆管炎
,
急性胆囊炎
,
院内感染
,
薬剤耐性
,
COVID-19
pp.437-443
発行日 2021年3月20日
Published Date 2021/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001735
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胆道感染症(急性胆管炎,急性胆囊炎)は急性期に適切な対処が必要な疾患である.治療の過程で,近年問題となっている耐性菌の検出に遭遇することがある.耐性菌は接触感染により院内に伝播・拡散されるため,その取り扱いに注意する必要がある.また,COVID-19ハイリスクの胆道感染症に対しては,接触・飛沫感染だけでなく内視鏡的もしくは外科的治療時のエアロゾルによる空気感染のリスクが高い.胆道感染症は治療の遅れが致命的となることがあるため,患者への不利益を最小限度にすべく努力すると同時に院内感染を防ぐためにも,適切な治療法の選択とスタンダード・プリコーションの徹底による感染防護が重要である.
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