急性膵炎-診療ガイドラインの改訂を受けて
急性膵炎の治療方針
五十嵐 久人
1
,
河邉 顕
,
李 倫學
,
立花 雄一
,
伊藤 鉄英
1五十嵐内科
キーワード:
Protease Inhibitors
,
経腸栄養
,
抗細菌剤
,
膵炎
,
輸液療法
,
血液透析濾過
,
治療成績
,
予防的抗菌剤投与
,
静脈内投与
,
動脈内投与
,
胆石
,
腹腔内圧上昇
,
膵酵素
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Enteral Nutrition
,
Protease Inhibitors
,
Pancreatitis
,
Antibiotic Prophylaxis
,
Hemodiafiltration
,
Treatment Outcome
,
Gallstones
,
Administration, Intravenous
,
Intra-Abdominal Hypertension
pp.533-540
発行日 2016年4月20日
Published Date 2016/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016251537
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急性膵炎は近年増加傾向にあり,重症例は死亡率が10.1%と未だ予後不良な疾患である.急性膵炎と診断された場合,入院加療が原則で呼吸・循環モニタリングを行いながら,膵の安静(絶食),十分な輸液,鎮痛といった基本的治療を行う.重症例では,臓器不全対策が必要となり,急性膵炎に対応可能な施設への転室・転送を考慮する.重症例ではさらに厳密な呼吸・循環モニタリング下での輸液の調節を行う.また,ただちに抗菌薬使用の検討を行い,経腸栄養を開始する.救命率の向上のためには,経過中にACSに留意し,後期に感染性合併症が出現した場合は,ドレナージを含む適切な対応が必要である.胆石性膵炎では,早期に内視鏡的治療の是非を検討する.
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