特集 腹膜炎・腹水に対する診療の進歩
3 .悪性腫瘍に伴う腹膜炎・腹水の診療(1) 腹膜偽粘液腫
大谷 研介
1
,
合田 良政
1
,
永井 雄三
1
,
出口 勝也
1
,
清松 知充
1
1国立国際医療研究センター外科
キーワード:
腹膜偽粘液腫(PMP)
,
腫瘍減量手術(CRS)
,
術中腹腔内温熱化学療法(HIPEC)
Keyword:
腹膜偽粘液腫(PMP)
,
腫瘍減量手術(CRS)
,
術中腹腔内温熱化学療法(HIPEC)
pp.1003-1010
発行日 2019年6月20日
Published Date 2019/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000849
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腹膜偽粘液腫は腹腔内に粘液が貯留した病態で,虫垂粘液産生腫瘍が腹膜播種したことによるものが多い.緩徐に進行する病変で,現在,欧米においては完全減量切除+術中腹腔内温熱化学療法が標準治療とされているが,本邦では先進医療が終了し結果が待たれるところである.頻度がまれであるため病態については未解明の部分も多く,治療法についてもRCTなどによる明確なエビデンスはない.センター病院にてデータを集積し,今後の治療法の改善,治療成績の向上がなされることが期待される.
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