特集 内視鏡検診の実態と今後の課題
2 .リスク層別化による効率的で質の高い胃内視鏡検診のあり方
井口 幹崇
1
,
吉田 岳市
1
,
前北 隆雄
1
,
加藤 順
1
,
一瀬 雅夫
2
,
北野 雅之
1
1和歌山県立医科大学第2 内科
2帝京大学医学部附属新宿クリニック・がん検診センター
キーワード:
胃内視鏡検診
,
リスク層別化
,
ヘリコバクター・ピロリ
,
ペプシノゲン
Keyword:
胃内視鏡検診
,
リスク層別化
,
ヘリコバクター・ピロリ
,
ペプシノゲン
pp.1543-1548
発行日 2017年10月20日
Published Date 2017/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000141
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長らくバリウムX 線が唯一の検査法であった胃がん検診において,日韓症例対照研究の結果により内視鏡検査の有効性がようやく評価され対策型検診に用いることが可能となった.日常臨床における消化管の精査としては,高精度と同時に侵襲性も高いと認識されている内視鏡検査だけに,検診運用においても精度と安全,両面からの管理が要求される.これらに対応する手段の一つとして,リスク層別化による対象集団の集約が検討されてきた.胃癌発生のメインルートがH. pylori 感染による萎縮性胃炎,化生性胃炎であることから,ABC 分類に代表されるH. pylori 抗体価やPG 値を活用したリスク層別化の可能性に関して,現在抱えている問題点も含めて概説する.
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