特別掲載
CKD-MBDうんちく話/カルシミメティクスはPTHを低下させるが,骨組織にも直接作用する
鈴木 正司
1
1信楽園病院附属有明診療所
pp.652-654
発行日 2026年6月10日
Published Date 2026/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003849
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カルシウム感受性受容体(CaSR)は,血中カルシウムイオンによる副甲状腺ホルモン(PTH)分泌において,中心的役割を果たしている.その役割からも想像できるように,CaSRはウシの副甲状腺細胞から最初に発見された.もともと海から陸に進出した動物は,常にカルシウム欠乏のリスクに曝されている.しかし陸棲哺乳類の血中カルシウム濃度は,きわめて狭い範囲に調節される必要があり,そのために進化の過程で,副甲状腺細胞でのホルモン調節システムを発達させた.ほかにも近位腎尿細管細胞でのカルシウム再吸収の部位や,甲状腺C細胞でのカルシトニン(CT)分泌部位などでもCaSRが存在する.これらの作用部位でCaSRは,常に血中カルシウムイオン濃度を感知している.そして正常域からのわずかな逸脱に対して敏感に反応し,PTHやCTの分泌,尿細管でのカルシウム再吸収を調節している.

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