特集 透析治療システムの生体適合性―基礎的知見から患者報告アウトカムまで
3.透析膜材質と生体適合性―透析膜の多面性を考える
黒田 洋
2
,
角田 隆俊
1
1松和会望星平塚クリニック
2松和会望星平塚クリニック臨床工学技士
キーワード:
生体適合性
,
血小板活性化
,
透析膜
Keyword:
生体適合性
,
血小板活性化
,
透析膜
pp.237-243
発行日 2026年3月10日
Published Date 2026/3/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003744
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透析膜の生体適合性は,従来の補体活性化や白血球反応に加え,血小板活性化,炎症性サイトカイン産生,血管内皮機能障害,ESA抵抗性など,臨床的意義の大きい指標へと発展している.血液と透析膜の接触により誘導される血小板・白血球活性化は,血管内皮機能障害やアテローム性動脈硬化の進展,さらには心血管イベントや貧血の増悪と関連することが示されている.近年,親水化ポリスルホン膜などの表面修飾技術が開発され,水和層形成によるフィブリノーゲン吸着量低減を介して血小板活性化を抑制し,IL-6産生抑制,血管内皮機能改善およびESA抵抗性指標(ERI)低減などの有用性が報告されている.本稿では,透析膜材質の基礎と特性,生体反応の機序について概説する.

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