特集 透析患者のカリウム管理
企画のねらい
加藤 明彦
1
1市立湖西病院腎臓内科
pp.1065-1065
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003532
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透析患者のカリウム代謝異常は日常診療でよく遭遇する電解質異常であり,患者自身の関心も高い電解質異常である.とくに高カリウム血症については,これまで食事からの過剰なカリウム摂取がおもな原因と考えられ,新鮮な野菜や果物類の制限が指導されてきた経緯がある.しかし最近の観察研究において,食事中のカリウム摂取量と血清カリウム濃度との関連性が弱いことが明らかになったことに加えて,欧米ではカリウムが豊富な地中海食や高血圧を予防するDASH食(dietary approaches to stop hypertension)がCKD患者においても健康食として注目されるようになり,高カリウム血症に対して一律に食事中のカリウムを制限することの是非について,大きな関心が集まっている.
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