今月の臨床 女性内科的アプローチ—循環器系を中心に
企画のねらい
倉智 博久
1
1山形大学医学部産婦人科
pp.11
発行日 2002年1月10日
Published Date 2002/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904511
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わが国における人口,とくに女性人口の高齢化は著しい.したがって,閉経後女性のQOLを向上させることは,「女性内科」の重要なテーマである.女性内科的アプローチの対象疾患は,更年期障害,泌尿・生殖器系の疾患,アルツハイマー病,さらに骨粗鬆症や動脈硬化など極めて多岐にわたるが,本特集は閉経後女性の高脂血症を含む循環器疾患に関連する疾患に限局した企画とした.
最近日本でも,高脂血症について大規模な疫学研究結果が発表され,血清脂質の管理基準が新たに設定されようとしている.産婦人科医が閉経後女性の脂質管理を含めて循環の管理を行い,また同時に循環器内科医がホルモン補充療法を日常診療に取り入れていくことは,お互いに大きなメリットを出せることとなるものと考えこの特集を企画した.したがって,本企画は産婦人科の専門医とともに,内科の先生方の中で,とくにホルモン補充療法に興味を持ち,これを診療に取り入れられている方に執筆をお願いした.
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