特集 透析室でかかわるアフェレシス
6.糖尿病性腎症に対するLDLアフェレシス療法:LICENSE研究
越野 瑛久
1
,
原 章規
2
,
清水 美保
1
,
和田 隆志
3
1金沢大学医薬保健研究域医学系腎臓・リウマチ膠原病内科学
2金沢大学医薬保健研究域衛生学・公衆衛生学
3金沢大学
キーワード:
ネフローゼ症候群
,
生存率
,
リポソーバー®
,
先進医療A
Keyword:
ネフローゼ症候群
,
生存率
,
リポソーバー®
,
先進医療A
pp.1624-1628
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003237
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高度蛋白尿を伴う糖尿病性腎症患者の腎予後は未だ不良である.LISENCE試験は高度蛋白尿と脂質異常症を伴う糖尿病性腎症患者に対するLDLアフェレシス療法の効果と安全性を検討した多施設共同単群前向き臨床試験である.先進医療AとしてLDLアフェレシスを受けた40名の糖尿病性腎症患者が登録された.初回アフェレシスから6カ月後に蛋白尿が30%以上減少した患者の割合は25%(10/40)であった.また生存率はLDLアフェレシス群でヒストリカルコントロールと比べて有意に高かった.この結果を受けて2022年4月より難治性高コレステロール血症に伴う重度尿蛋白を呈する糖尿病性腎症に対するLDLアフェレシス療法が保険適用となった.
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