〔臨床研究〕
維持透析患者におけるダルベポエチンのバイオセイムへの切替え後の費用対効果
志内 敏郎
1
,
村上 真也
1
,
川原 和彦
2
1川島病院薬剤部・薬剤師
2鴨島川島クリニック
キーワード:
ダルベポエチン
,
バイオセイム
,
鉄とESA投与量
,
血液透析
,
費用対効果
Keyword:
ダルベポエチン
,
バイオセイム
,
鉄とESA投与量
,
血液透析
,
費用対効果
pp.1113-1118
発行日 2024年7月10日
Published Date 2024/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003099
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超高齢社会の現在において,維持血液透析患者は年々増加しており,透析医療費も増加している.そのなかで,2019年7月にダルベポエチン(darbepoetin;DA)のバイオセイム(authorized generic biosimilar;ABS)が市販された.ABSとは,先発品より価格が安く,かつ医療用医薬品の有効成分,原薬,添加物,製法などが先発品とまったく同じバイオ医薬品のことである.2019年8月時点で,川島病院における維持血液透析患者への1カ月当りの赤血球造血刺激因子(erythropoiesis stimulating agent;ESA)製剤の使用割合は,DAが約7割を占めており,順次DAからDA ABSに切替えを行った.一方,ESA製剤にはDA以外にエポエチン(erythropoietin;EPO)バイオシミラー(biosimilar;BS)やエポエチンβペゴル(continuous erythropoietin receptor activator;CERA)がある.そこで,医療費削減に繫げるために,今回われわれは既存のESA製剤からDA ABSに切り替えて1年間投与した際の有用性と経済学的効果を検討したので報告する.
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