特集 骨合併症(骨折,アミロイド症を含む)
1.透析患者の骨合併症
副田 圭祐
1
,
駒場 大峰
1
1東海大学医学部腎内分泌代謝内科学
キーワード:
慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)
,
腎性骨異栄養症(ROD)
,
尿毒症性骨粗鬆症
Keyword:
慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常(CKD-MBD)
,
腎性骨異栄養症(ROD)
,
尿毒症性骨粗鬆症
pp.7-15
発行日 2024年1月10日
Published Date 2024/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002852
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腎臓は生体の恒常性維持に重要な役割を果たしており,骨から分泌されるfibroblast growth factor 23(FGF23)や副甲状腺ホルモンと協働して,カルシウムやリンを中心としたミネラル代謝を調整する.慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)を有する患者では,腎機能の低下に伴い,この調整機構が破綻し,「CKDに伴う骨・ミネラル代謝異常(CKD-mineral and bone disorder:CKD-MBD)」と総称される病態が生じる.透析患者に合併する骨病変としては,このCKD-MBDに関連する病態が一般的であるが,骨粗鬆症や透析アミロイド症も併発しうる.高齢化の進む透析患者の骨病変の予防と管理は,QOLのみならず生命予後の観点からもきわめて重要であり,骨折リスクの低下と健康寿命の延伸を目指す多角的なアプローチが必要である.
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