慢性疾患となった骨髄腫-どのように診断するか? どのように付き合っていくか? 一般内科でも必要!骨髄腫患者診療の注意事項
骨合併症
安倍 正博
1
1徳島大学 大学院医歯薬学研究部血液・内分泌代謝内科学分野
キーワード:
骨疾患
,
骨髄腫-多発性
,
骨折-自然
,
骨組織リモデリング
,
Zoledronic Acid
,
Denosumab
,
骨痛
Keyword:
Denosumab
,
Bone Diseases
,
Fractures, Spontaneous
,
Multiple Myeloma
,
Bone Remodeling
,
Zoledronic Acid
pp.935-939
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017361092
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多発性骨髄腫では破骨細胞による骨吸収の亢進と同時に骨髄間質細胞からの骨芽細胞分化が抑制されており進行性の広範な骨破壊病変が惹起される.新規薬が臨床応用され骨髄腫の治療成績が向上しているが,骨破壊病変は依然として生活の質(QOL)を低下させる最も多い原因である.骨吸収抑制薬であるzoledronic acidや抗RANKL抗体が現在臨床応用されているが,長期生存が得られるようになり,これらの薬剤の長期投与や投与法の個別化などリスクとベネフィットを加味した検討が求められている.QOLの維持,改善のためには骨破壊病変の進行防止だけでなく,骨喪失部に骨を再生させる治療の開発が必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2017