特集 血液浄化法に応じた食と栄養
4.長時間血液透析(2)今日から実践可能な,透析患者の低栄養への根本的対策
菱田 学
1
,
岡崎 雅樹
2,3
,
西堀 暢浩
2
,
今泉 貴広
2,4
,
金田 史香
5
,
丸山 彰一
3
1偕行会城西病院内科
2名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学講座腎臓内科学
3University of California Irvine School of Medicine
4名古屋大学医学部附属病院先端医療開発部データセンター
5かもめクリニック
キーワード:
長時間透析
,
自由食
,
body mass index
,
低栄養
Keyword:
長時間透析
,
自由食
,
body mass index
,
低栄養
pp.1397-1404
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002767
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近年,血液透析患者の高齢化を背景に,低栄養や,痩せた患者の死亡リスクが高いことが問題となっており,栄養状態を良好に維持することの重要性が認識されている.一方で,日々の診療ではカリウム,リン等の上昇や除水量の増加を回避するため,食事や飲水の制限が求められることも多く,患者は十分な栄養を摂取することが難しい状況に置かれている.透析時間を延ばすことで十分な浄化と緩徐な除水が実現され,患者は食事を摂取しやすい環境を得ることができる.透析患者の低栄養への根本的な介入方法として,積極的な食事摂取を長時間透析で支えるという治療戦略が有用である.
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