透析患者の薬,どう使いわける?
抗凝固・抗血栓療法:脳血管障害
鶴屋 和彦
1
1奈良県立医科大学腎臓内科学
キーワード:
心房細動
,
ワルファリン
,
直接経口抗凝固薬(DOAC)
,
抗血小板薬,アスピリン
Keyword:
心房細動
,
ワルファリン
,
直接経口抗凝固薬(DOAC)
,
抗血小板薬,アスピリン
pp.1009-1016
発行日 2023年7月10日
Published Date 2023/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002658
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
透析患者では,高血圧,レニン・アンジオテンシン系の亢進,電解質バランスの異常により,心房細動のリスクが上昇する.また,高血圧,炎症,凝固異常,高リン血症,血管石灰化などの関与により,脳卒中のリスクも上昇する.一方,尿毒症による血小板機能異常や透析患者においては透析中のヘパリン使用により,出血リスクは著明に上昇する.したがって,透析患者への抗凝固薬・抗血小板薬投与はリスクとベネフィットをよく考慮して慎重に行わなければならない.本稿では,透析患者の脳血管障害について,急性期および再発予防に使用される抗凝固・抗血小板薬の有効性と安全性,使用の意義について,最新の知見を交えて概説する.
Copyright © 2023, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.