特集 透析患者の認知症―診断・予防・治療・見合わせ・CKM
2.透析患者における認知症の疫学と特徴
佐々木 けやき
1
,
庄司 哲雄
2
1大阪掖済会病院代謝内分泌内科
2大阪公立大学大学院医学研究科血管病態制御学
キーワード:
透析
,
認知症
,
慢性腎臓病
Keyword:
透析
,
認知症
,
慢性腎臓病
pp.1601-1607
発行日 2022年12月10日
Published Date 2022/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002393
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
認知症は成因によって,脳血管障害が原因となる血管性認知症,神経変性を背景とする変性性認知症(アルツハイマー型,レビー小体型認知症など)に大別される.一般住民における有病率は,アルツハイマー型認知症が最多であり,血管性認知症,レビー小体型認知症/認知症を伴うパーキンソン病と続く.透析患者を含めた慢性腎臓病では一般住民に比べて認知機能障害の有病率が高く,血管障害との関連が想定されてきたが,認知症病型別の詳細な報告は少ない.透析年数と認知症発症との間に負の関連性が認められるなど,透析患者における認知症の実態・成因についてさらなる情報蓄積が必要である.
Copyright © 2022, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.