特集 特集透析患者の栄養状態と生活評価
2.実臨床における評価(11)早期介入による患者支援の試み
山本 晃永
1
,
冨澤 尚美
2
,
早園 みのり
1
,
島崎 尚子
3
1横浜栄共済病院患者サポートセンター・MSW
2横浜栄共済病院看護師
3横浜栄共済病院保健師
キーワード:
早期介入
,
PFM
,
具体的情報提供
Keyword:
早期介入
,
PFM
,
具体的情報提供
pp.1536-1539
発行日 2022年11月10日
Published Date 2022/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002364
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透析導入前後の本人・家族支援は身体的な支援だけでなく,栄養や生活支援など,多岐にわたる.透析導入による生活への影響は甚大であり,いかに不安なく社会生活を継続させられるかが援助の軸となる.当院では被援助者を「透析導入前」「透析導入後」に大別し,支援を行っている.とくに透析前の教育入院のステージでは,透析にまで至らないための医療的指導および,透析導入になった場合の情報提供に主眼を置き,とくに,透析導入後の社会福祉的な情報提供を密に行っている.現役世代では就労制限や所得に関する問題が発生する可能性がきわめて高く,この領域に対する適切な情報提供は安定した生活の一助となると確信している.当院では導入前教育や予防教育中の患者に対して,専用の冊子を作成し,福祉制度(とくに現役世代の所得支援である,福祉医療証・傷病手当金・障害年金)の情報提供を積極的に実施している.さらに,若年者に対して福祉就労枠を用いた透析患者の雇用も実施しており,昨年度は1名の採用に至っている.今回,当院でのこうした一連の流れについて紹介をしたいと考える.
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