症例による透析患者の画像診断
単純CTにて食道内に炭酸ランタンを含む食塊が観察された食道裂孔ヘルニア合併透析患者の1例
茂庭 仁人
1
,
嶋村 昌之介
1
,
前田 卓人
1
,
滝沢 英毅
1
1手稲渓仁会病院腎臓内科
キーワード:
炭酸ランタン
,
食道裂孔ヘルニア
,
血液透析
Keyword:
炭酸ランタン
,
食道裂孔ヘルニア
,
血液透析
pp.1453-1456
発行日 2022年10月10日
Published Date 2022/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002339
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リン吸着薬である炭酸ランタンは,高リン血症を伴う透析患者に広く使われている.炭酸ランタンは水に溶解せず,X線透過性が低いため,レントゲンやCTで胃や小腸,下部消化管内に観察されることがしばしば報告されている.一方,これらの画像診断で食道に炭酸ランタンが観察された報告は少ない.今回,CTにて食道内に高吸収域の物質を含む腫瘤影を認め,当初石灰化を伴う食道腫瘤が疑われたが,経時的なCT撮影により炭酸ランタン含有食塊と考えられた食道裂孔ヘルニア合併透析患者の1例を経験したので報告する.
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