特集 痛みを訴える透析患者にどう対応するか
6.緩和ケアと痛み
有賀 悦子
1
1帝京大学医学部緩和医療学講座
キーワード:
緩和ケア
,
身体的苦痛
,
心理社会的苦痛
,
実存的(スピリチュアルな)苦痛
,
治療の差し控え
,
治療の中止
,
共有意思決定
Keyword:
緩和ケア
,
身体的苦痛
,
心理社会的苦痛
,
実存的(スピリチュアルな)苦痛
,
治療の差し控え
,
治療の中止
,
共有意思決定
pp.1195-1200
発行日 2022年8月10日
Published Date 2022/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002270
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慢性腎臓病(GFR<60 mL/min/1.73 m2)と診断された頃を早期として腎緩和ケアの導入を検討していく.尿毒症症状などにより苦痛は多彩で強度も変わっていくが,身体的苦痛だけではなく,心理社会的・実存的苦痛が混在して患者は痛みを抱えている.それは,透析導入前後,維持期,end―of―lifeのケアにおいても変化していく.透析に関する生死にかかわる選択を行っていくことは患者・家族にとって痛みを伴うことであり,共有意思決定(shared decision making)の姿勢が重要である.患者の痛みのみならず,家族の痛み,死別後の痛みもケアの対象である.
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