特集 透析患者の心臓病―診療の最前線を学ぼう
8.心臓リハビリテーション
安達 理
1
,
上月 正博
1
1東北大学大学院医学系研究科機能医科学講座内部障害学分野
キーワード:
心肺運動負荷試験
,
サルコペニア
,
運動耐容能
,
嫌気性代謝閾値
Keyword:
心肺運動負荷試験
,
サルコペニア
,
運動耐容能
,
嫌気性代謝閾値
pp.81-87
発行日 2022年1月10日
Published Date 2022/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002014
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透析患者の多くは運動耐容能が低下しており,運動耐容能の低下はQOLの低下のみならず,生命的予後の規定因子であることが報告されている.よって透析患者に対する運動療法は,運動耐容能の改善,QOLの改善,生命的予後の改善をもたらすことが期待され,前2者はメタ解析により証明され始めている.一方,虚血性心疾患や心不全に対して有効性が証明されている心臓リハビリテーションが心疾患合併透析患者に対しても有効であるかどうかは報告が少なく未だ不明であるが,ともに動脈硬化を基盤とする病態であるので,運動療法のもつ内皮機能改善効果,抗動脈硬化作用,自律神経機能改善効果がそれらの患者に有効であることが期待される.
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