特集 CKD・透析患者の最近の知見による体液管理
2.生体のNa・水調節機構の新知見
北田 研人
1
,
西山 成
1
1香川大学医学部薬理学
キーワード:
Na
,
体液
,
尿素
,
代謝
,
浸透圧物質
Keyword:
Na
,
体液
,
尿素
,
代謝
,
浸透圧物質
pp.1093-1100
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001884
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既存のNa・体液バランスに関する概念は,ヒトにおいて極端な食塩摂取量の変化かつ数日単位の短期間の実験で証明されたものである.これに対して,日頃われわれが摂取している範囲の食塩摂取量の変化,そして100日以上にも及ぶ長期間のNa・体液バランス研究が健常人を対象として実施され,既存のコンセプトを覆す知見が明らかにされている.「食塩摂取量が増加すると尿素による体液保持機構が活性化され飲水量は減少し,尿量は変化しない」「腎臓とは独立して皮膚も生体のNa量を制御している」などの最新知見をもとに,Na・体液バランスの概念を再考する必要があるのではないだろうか.
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