特集 看過してはならない不整脈
6.透析患者に対する植込み型除細動器(ICD)の適応は何でしょうか?
野呂 眞人
1
1邦友会小田原循環器病院/新幹線クリニック
キーワード:
ガイドラインの適応なし
,
低心機能
,
皮下植込み型除細動器(SICD)
,
除細動機能付き心臓再同期法(CRT-D)
Keyword:
ガイドラインの適応なし
,
低心機能
,
皮下植込み型除細動器(SICD)
,
除細動機能付き心臓再同期法(CRT-D)
pp.549-556
発行日 2021年6月10日
Published Date 2021/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001738
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植込み型除細動器(ICD)の心臓性突然死(SCD)の予防,生存率上昇効果は多くの検討より確定されているが,これらの検討では透析患者は除外されており,現在のICD植込みのガイドラインを透析患者に適応することはできない.透析患者に特化したICDの検討では,一次予防に対してはその有用性は否定され,二次予防に対してもある条件下のみで有用性が認められた.その原因は,低心機能患者でのICDによる心室ペーシングに起因する可能性があるが,詳細は不詳である.このため,現時点では,ペーシングの必要がない透析患者には皮下ICD(SICD),ペーシングが必要となる場合には除細動機能付き心臓再同期法(CRT-D)が推奨されると考えられる.
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