特集 看過してはならない不整脈
5.どういう工夫をしたら致死性不整脈や心臓突然死を減らせますか?
石井 秀樹
1
1藤田医科大学ばんたね病院循環器内科
キーワード:
致死性不整脈
,
突然死
,
透析
Keyword:
致死性不整脈
,
突然死
,
透析
pp.543-548
発行日 2021年6月10日
Published Date 2021/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001737
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透析患者では,突然死が多い.近年の本邦のデータでは,維持透析患者を10年間フォローした検討において,突然死を生じる患者は13%と報告され,日本人の一般人口と比較してきわめて高率である.さまざまな要因が考えられているが,透析前後の体液・カリウムなど電解質の変動や,左室肥大,低左心機能が透析患者ではよく見られることなどが挙げられている.しかしながら,突然死や致死性不整脈がどういった透析患者に生じやすいのかについても不明な点が多く,さらにどのような治療・処置によって突然死が予防されるかについての介入研究は少ない状況にある.致死性不整脈としては,心室性不整脈ばかりが原因でなく徐脈性不整脈もあることに注意する.
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