特集 透析患者の脳血管障害
11.無症候性脳血管障害
長沼 俊秀
1
,
武本 佳昭
1
1大阪市立大学大学院医学研究科泌尿器病態学(人工腎部)
キーワード:
透析患者
,
脳血管障害
,
脳卒中
,
無症候性
,
small-vessel disease
Keyword:
透析患者
,
脳血管障害
,
脳卒中
,
無症候性
,
small-vessel disease
pp.611-617
発行日 2020年6月10日
Published Date 2020/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001296
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近年,慢性腎臓病が,脳卒中,無症候性脳血管障害,認知機能障害に対して,既知の心血管危険因子から独立した有意な危険因子であるエビデンスが蓄積されつつある.無症候性の脳血管障害(とくにsmall―vessel disease;SVD)は将来の脳卒中,認知機能障害,運動機能障害や認知症のリスクマーカーであることが報告されており,これらの存在を把握しておくことは臨床上たいへん重要であると思われる.本稿では透析患者の代表的な無症候性脳血管障害として,SVD である① 無症候性脳梗塞(SBI),② 大脳白質病変(WMHs),③ 無症候性微小脳出血(CMBs),そして,④ 無症候性頸部・脳内血管狭窄・閉塞,⑤ 無症候性未破裂脳動脈瘤について解説する.
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