特集 透析液・透析関連排水の諸問題
2.透析液濃度の適正管理(3)標準化に伴う透析液濃度調整における注意事項
山家 敏彦
1
1神奈川工科大学工学部臨床工学科
キーワード:
イオン選択性電極法
,
透析液成分濃度
,
透析液濃度調整
,
電解質・酸塩基平衡異常
Keyword:
イオン選択性電極法
,
透析液成分濃度
,
透析液濃度調整
,
電解質・酸塩基平衡異常
pp.169-174
発行日 2020年2月10日
Published Date 2020/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001189
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これまでイオン選択性電極法を原理とした透析液成分の濃度測定では,測定値の信頼性を保証することができず,精確性を示す物差しが存在しなかった.2017 年より透析液成分濃度の測定に用いる分析装置を対象にした認証システムが稼働し,精確な測定値を得ることが可能になった.一方,認証された透析液成分濃度測定装置で得られた値と認証前の値が大きく異なる場合は,透析液の濃度調整が必要となる.透析液濃度の調整においては,きわめて慎重に行う必要がある.とくに急激な濃度変更を避ける,患者の症状を詳細に観察する,変更に関する確実な情報共有を行う,などに留意しなければならない.
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