特集 在宅血液透析の勧め―円滑導入のためのノウハウ
4.看護師の役割
荒木 陽子
2
,
一色 啓二
1
,
富田 耕彬
1
1富田クリニック
2富田クリニック看護師
キーワード:
透析看護
,
在宅血液透析
,
家庭訪問
Keyword:
透析看護
,
在宅血液透析
,
家庭訪問
pp.1257-1262
発行日 2019年9月10日
Published Date 2019/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001045
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在宅血液透析(HHD)は,治療の頻度や時間の自由度が高く,患者のQOLを向上させ,社会復帰に貢献しうる治療法である.一方,患者が自宅で独自に血液透析を行うため,導入期から維持期を通して患者の自己管理能力の向上と維持,介助者の理解と協力がHHD 施行には必須である.HHD における透析看護の重要課題は,患者の状態を心身の両面から把握して支援し,患者のQOL の向上を目指すことである.同時に介助者となる家族への支援も必要である.患者・介助者との信頼関係を構築していくためには,訓練を含む導入期・維持期を通しての看護師の関わり方が重要である.そして医師・看護師・臨床工学技士の多職種協働チームが,それぞれの専門的視点を通して患者・介助者のきめこまやかな情報を家庭訪問などによって収集し共有して,彼らをサポートする必要がある.とくに看護師の視点に立つ家庭訪問は,維持期の患者・介助者の状態を評価するのに有用と考える.HHD に関係するすべての人が安心して安全にHHD を継続するための看護師の役割は重要である.
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