特集 透析患者の残腎機能
10. 腎機能と薬物療法―降圧薬・利尿薬が残腎機能に与える影響
鎌田 直博
1
1あかね会土谷総合病院薬剤部
キーワード:
アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)
,
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)
,
Ca チャネル
,
利尿薬
Keyword:
アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)
,
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)
,
Ca チャネル
,
利尿薬
pp.425-431
発行日 2019年4月10日
Published Date 2019/4/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000861
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透析患者に降圧薬を使用するうえで,アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACEI)/アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB),Ca 拮抗薬,利尿薬が必須となる.ACEI/ARB においては腎糸球体の輸出細動脈に作用して糸球体内圧を低下させることで糸球体への負担が軽減されるが,その反面,糸球体内圧の低下により尿量の減少が起き,クレアチニンおよび電解質の除去が悪化する場合がある.一方のCa 拮抗薬においては,その作用部位の違いにより輸入細動脈や輸出細動脈の収縮を抑制するため薬剤により腎臓への影響が異なる.また,利尿薬においても同様に作用部位により腎臓への影響が異なるため,それぞれの特性を生かし,患者にあった選択が重要となる.
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