特集 CKD・透析患者の最近の知見による体液管理
6.治療と対策(CKDと透析(3)利尿薬
金 恒秀
1
,
野 正司
1
1 名古屋大学大学院医学系研究科腎不全システム治療学寄附講座
キーワード:
利尿薬
,
慢性腎臓病
,
血液透析
,
腹膜透析
Keyword:
利尿薬
,
慢性腎臓病
,
血液透析
,
腹膜透析
pp.1172-1176
発行日 2021年9月10日
Published Date 2021/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001896
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利尿薬には作用機序の異なるループ系・サイアザイド系・K保持性利尿薬などさまざまな種類が存在する.また,Na利尿ペプチドやバソプレッシン受容体拮抗薬といった新たな利尿薬も臨床で用いられるようになってきた.CKDにおける利尿薬はステージ1〜3はサイアザイド系,ステージ4以降はループ利尿薬が主軸となるが,両者は相加効果を認め近年しばしば併用される.K保持性利尿薬は利尿作用以外に抗蛋白尿・心保護効果などでCKDにおいても用いられることがある.腹膜透析だけでなく血液透析においても残腎機能は生命予後との関連が示唆されており,透析療法開始後も利尿薬が一定の効果をもつと考えられる.
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