特集 透析患者の糖尿病管理の新展開
8.合併症(7)末梢動脈疾患 a.どう防ぐかとその対応
日髙 寿美
1
,
小林 修三
1
1湘南鎌倉総合病院腎臓病総合医療センター
キーワード:
動脈石灰化
,
重症下肢虚血
,
足関節上腕血圧比
,
皮膚灌流圧
Keyword:
動脈石灰化
,
重症下肢虚血
,
足関節上腕血圧比
,
皮膚灌流圧
pp.109-115
発行日 2019年1月10日
Published Date 2019/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000778
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糖尿病透析患者にみられる末梢動脈疾患(PAD)は,下腿・足部などの末梢領域の血管が狭窄・閉塞する頻度が高く,広範囲に病変が認められ,高度に石灰化を伴うのが特徴である.末梢神経障害も合併し足の変形や知覚低下をきたすため,受傷しやすく気づきにくい.足に創傷があると感染合併も多い.PAD 発症・進展の予防には何より早期発見・早期治療が重要である.そのためには末梢循環を調べるスクリーニング検査施行が求められる.十分な透析を行い,適切な栄養をとり,リン管理はしっかり行う.抗血小板薬の内服も忘れずに行い,セルフケア指導やフットケアの実施は有用である.
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