Japanese
English
特集 重症下肢虚血肢とリハビリテーション
下肢末梢動脈疾患の早期診断と重症化予防の重要性
Importance of early diagnosis of peripheral arterial disease and prevention of disease progression.
大竹 剛靖
1
,
小林 修三
2
Takayasu Ohtake
1
,
Shuzo Kobayashi
2
1湘南鎌倉総合病院腎臓病総合医療センター腎免疫血管内科
2湘南鎌倉総合病院腎臓病総合医療センター
1Department of Nephrology, Immunology, and Vascular Medicine, ShonanKamakura General Hospital
2Nephrology Center, ShonanKamakura General Hospital
キーワード:
末梢動脈疾患
,
足関節上腕血圧比
,
皮膚灌流圧
,
薬物治療
,
運動療法
Keyword:
末梢動脈疾患
,
足関節上腕血圧比
,
皮膚灌流圧
,
薬物治療
,
運動療法
pp.299-304
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110457
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はじめに
下肢末梢動脈疾患(peripheral arterial disease;PAD)は,国内で300~400万人が罹患していると報告されており,そのうち症候性PAD患者は100万人程度いると推定されている.なかでも透析患者は,腎不全自体がPADのリスクファクターであるのに加え,高血圧や糖尿病,高齢など他の動脈硬化リスクファクターを複合して有しているため,透析導入時には既に非常に高頻度でPADを合併している.
PADが重要視される理由は,心血管障害や脳血管障害など他の動脈硬化性疾患と同様に,PADが重症化した場合には生活の質(quality of life;QOL)のみならず生命予後に大きく関わるからである.重症下肢虚血(critical limb ischemia;CLI)への進展を予防するためには,PADの早期診断が何より重要であり,かつ重症化させないための治療介入や,歩行/身体機能を維持するためのリハビリテーションを含めたチームでの取り組みが大切である.
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