特集 腹膜透析患者のキュア&ケアのレベルアップ
1.PD ファースト・PD ラスト
岸田 杏子
1
1東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科
キーワード:
PD ファースト
,
PD ラスト
,
高齢化社会
,
在宅透析
Keyword:
PD ファースト
,
PD ラスト
,
高齢化社会
,
在宅透析
pp.1521-1528
発行日 2018年12月10日
Published Date 2018/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000732
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2016 年末における日本の腎代替療法の内訳は,腹膜透析(PD)が全透析患者のうちわずか2.7 %,97 %以上が施設血液透析(HD)である.PD ファーストには多くの利点があり,PD ラストは在宅透析として有用であるにもかかわらず,HD に極端に偏っている.また施設HD 患者の平均年齢は70 歳,PD患者は63 歳と若く,高齢者にあまり普及していない.Assisted PD は通院困難な要介護の高齢腎不全患者にとって満足度が高い治療である.平成30 年診療報酬改定ではPD に関して大きな前進があった.高齢化社会を迎え,若年者だけでなく,高齢者にもPD を推進できるように,透析医療従事者は療法選択の重要性を再認識し,行政にはさらなる在宅支援の体制強化が求められている.
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