Japanese
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特集 ハイリスク状態のリハビリテーション
がんによるハイリスク状態・緩和ケア
High risk status of cancer patients and palliative care.
興津 太郎
1
,
辻 哲也
2
Taro Okitsu
1
,
Tetsuya Tsuji
2
1慶應義塾大学大学院医学研究科医療科学系専攻博士課程
2慶應義塾大学医学部腫瘍センターリハビリテーション部門
1Graduate School of Medicine, Keio University
2Division of Rehabilitation Medicine, Oncology Center, Keio University School of Medicine
キーワード:
がん
,
緩和ケア
Keyword:
がん
,
緩和ケア
pp.935-941
発行日 2011年10月10日
Published Date 2011/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552102229
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はじめに
悪性腫瘍(以下,がん)患者数の増加と医療技術の進歩によるがん死亡率の減少から,2015年には「がん生存者」が533万人になると推計されている1).リハビリテーションの分野でも,がんは主要な対象疾患の一つとなっているが,主治医がリハビリテーションの目的やゴールを十分に理解しているとは限らず2),「ベッドサイドからの訓練をお願いします」というような紋切り型の依頼内容も少なくない.リハビリテーション科医師が不在の場合,具体的な訓練内容の決定やゴール設定,リスク管理が訓練室サイドに委ねられ,苦慮するケースも多いのではないだろうか.
ここでは病期,全身状態,告知の有無など,患者を取り巻くさまざまな状況に対するアセスメントと,病状に特有なリスクの把握および具体的な対処法ついて述べる.
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